2011年12月2日金曜日

Stanford MBA合格法:エッセイ(何が人生で一番大切なのか)

受験生の皆さんは、追い上げの季節です。

私のところにも、「エッセイの書き方のガイドブックが欲しい」というメールが毎日届いています(エッセイの書き方のガイドブックは、「何があなたにとって一番大切ですか」というエッセイ用と「リーダーシップのエッセイ」対策用の二種類があります。ガイドブックが欲しいという方は、stanfordmba.guide@gmail.comまでメールをお送り下さい)。

さて、スタンフォードMBAの受験で最も難しいエッセイは、「何があなたにとって一番重要ですか」というエッセイでしょう。このエッセイについては、(特殊なエッセイなので)MBAコンサルタントであっても、十分な指導ができないこともあります。

そこで、このエッセイを私に見て欲しいという方は、エッセイを添付して、以下までメールをお送り下さい(返信がない場合もあります)。
mba.essay.yi@gmail.com

年末になるほどメールのチェックが少なくなりますので、今年度に受験する方は、早めにメールして下さい。

2011年9月4日日曜日

周りに自分よりも出来る人を・・・




「そんな奴いらないよ。君に必要なのは、もっと下っ端で、良く働く奴だ。」

カリフォルニアのマウンテンビューにある会社の研究室で、私は会社のアドバイザーと電話で話していた。

「彼女は、スマートグリッドの会社の最高執行役員でした。水道会社に対するロビー活動という意味でも、バックグラウンドは、十分にマッチしていると思います。」とアドバイザーの説得にかかった。

***

起業して暫く経つが、そろそろ会社に、きちんとした組織をつくり、経営のプラクティスを導入したいと考えていた。誰か経験のある熟年のプロを雇う必要がある。

そこで発見したのが、元eBayのチーフオペレーティングオフィサー(最高執行役員)だったスザンナだった。




三顧の礼のように毎日電話して会って、遂に説得に成功し、彼女が従業員一号として入ってくれることとなった。

「常に自分よりも出来る人で自分の周りを固めること」
は、スタンフォードMBAで最初に習うことの一つ。




スザンナは、スタンフォードMBAの先輩。eBayには従業員102号として参加して、最高執行責任者になった。その後、数多くの会社の売上げを数億円レベルから数百億円レベルに短期間で向上させてきた。「私は、売上げを毎日数億円上昇させてきた」と彼女は豪語する。


「そんな人どうやって雇ったの?」と良く聞かれる。


スタンフォードMBAでは、学生の一人ひとりにメンターがアサインされる。
彼女は、私のメンターの一人だ。

もう一つ理由がある。

50歳は、人生で、多くの人がスタートアップに挑戦できるチャンスのうちの二回のうち一回だ。
二回のうち最初の一回は、若いとき、30歳以下のときに到来する。
二回のうち二回目は、子供が巣立ち、あぶらののった50歳で到来する。


既に成功した彼女は、おそらく、二回目のチャンスを取り、新しい人生を歩みたくなったのだろう。

2011年8月29日月曜日

Steve Jobsの退任

史上最高のテクノロジストとして著名なスティーブジョブズが、遂に退任することになった。




エコノミストは、「ジョブズがやめたからといって、ビル・ゲイツを失ったマイクロソフトのようなことにはならないだろう」と報道した。

果たしてそうだろうか。


シリコンバレーでは有名な話だが、
①新しいビジョンをもって会社を創業するCEO(ビジョナリーイノベーター)と、
②既に大きくなった会社をシステマチックにスケールアップするCEO(マネージャー)とでは、
まったく別のスキルを要求される。


そして、両方のスキルを持っている人は殆どいない。


大きくなったアップルで、iPod, iPhone, iPadを生み出してきた スティーブジョブズは、両方のスキルを持っている世にも珍しい人だった。


両方のスキルを持っている人の例を他にあげてみよう。




(mark leslie)

スタンフォードビジネススクールの教授になったマークレスリーは、会社の起業に二回失敗した。その後、ベリタスソフトウェアのCEOになった。今でこそ有名なベリタスだが、マークレスリーが入った当時は、つぶれかけの会社だった。

マークレスリーは、つぶれかけのベリタスにCEOとして入り、従業員の大半を首にした。株式の分割・併合で、既存株主をスクイーズアウトして追い出すことで、新しい経営陣がインセンティブを持って働ける仕組みをつくりだした。そして、営業マンを雇えば雇うほどお金が減ることに気がついたので、「しばらく何もしないで様子をみる」という決定をした。彼は、優秀な「マネージャー」だったのだ。

その後、ベリタスは、何度も新しいアイディア・ビジョン・イノベーションで、脱皮を繰り返し、全く別のプロダクトを売る完全に新しい会社に何度も何度も生まれ変わった。IPOの後には、ウォールストリートのアナリストから酷評をされた合併(M&A)を実施して、株価を半額以下に下げたが、その後、株価を何倍にもして、ウォールストリートが間違っていたことを証明した。マークレスリーは、優秀な「ビジョナリー・イノベーター」でもあったのだ。


ちなみに、両方のスキルを持っているマークレスリーが辞めた後、ベリタスはどうなっただろうか。ベリタスは、VMWareの買収に失敗した。買収しなかったのだ。シリコンバレーでは、ベリタスがVMWareを買収していれば、Googleに匹敵する会社になっただろうと噂されている。

両方のスキルを持っているCEOを失ったベリタスは、新しい脱皮に失敗したのだ。


マイクロソフトも、ビルゲイツが退任し、様々なストラテジックインフレクション(例:携帯)に乗り遅れた。



会社が1000億円の売上げを超え、大きくなった後に、更に脱皮を繰り返すことは難しい。アップルにこれが可能だったのは、両方のスキルをもつスティーブジョブズがいたからだ。アップルがiPhoneを出す直前に、スタンフォードビジネススクールは、「iPhoneが成功する可能性は低い」という論文を発表、アップルの社内でも、「電話ではなく、タブレットコンピュータに集中するべきだ」という意見が多かったという。



(若い頃のスティーブジョブズ。右。)

スティーブジョブズもマークレスリーも、起業家だ。若い頃に起業をして、その後、前回のブログで紹介したワニや鮫がうろつくシリコンバレーを生き残った(スティーブジョブズは二回首になったし、マークレスリーも二回失敗したが)。生き残ったので、会社を自分で大きくするという経験ができた。その過程で、自分自身を何度も脱皮させ、両方のスキルを人物になったのだ。

アップルの新しいCEOが両方のスキルを持っているかは分からない。しかし、その可能性は低いだろう。もし両方のスキルを持っていれば、雇われのCEOになるのではなく、自分の会社を作るだろう。それがシリコンバレー精神だ。

もっとも、それでも、アップルの快進撃はとまらないと思う。
携帯電話が、「小さなパソコン」になることは確実になった。
パソコンの歴史を携帯電話は踏襲するだろう。
その世の中の仕組みの中で、うまみを吸い続ける仕組みを作ったアップルの覇権は、もう一世代続くだろう。
それが、史上最高のテクノロジスト、スティーブジョブズが作り出したバリューだと思う。




2011年8月21日日曜日

憧れの人の真の姿はワニか鮫か

3年前、スタンフォードMBAのエッセイに私は以下のように書いた。

「日本には良い技術がたくさんある。東芝はフラッシュメモリーを発明した。ソニーにはアイポッドにつながるアイディアがあった。しかし、技術を世界で実現することにかけては、日本企業よりも、アップルが上だったように思う。私は、ベンチャーキャピタリストになって、日本の技術を世界に実現することに貢献したい。」

グーグル、アップル、シスコ、アマゾンなどなどアメリカの成功の歴史をつくってきたクライナーパーキンスやセコイアキャピタルなどのベンチャーキャピタル。

彼らに憧れていた。そして今でも。



起業後に、シリコンバレーの伝説のベンチャーキャピタルと呼ばれる人達にプレゼンテーションしまくり、投資も受けた。


そして学んだことがある。


彼らの多くは、シリコンバレーで、アリゲーター(ワニ)とかShark(鮫)と呼ばれている。



フェイスブックの創業者のマーク・ザッカバーが、セコイアにパジャマでプレゼンテーションをしたことは良く知られている。

これは本当の話だ。メディアがウソの報道をしたのではない。

マーク・ザッカバーが気が狂っていたわけでもない。

わざとやったのだ。

フェイスブックのショーン・パーカーには、セコイアから自分のうまみを吸い上げられてしまった悲しい過去があった。

そこで、マーク・ザッカバーに、「同じ間違いをするな」と囁きつつ、心の中でセコイアに復讐することを誓ったのだ。



アップルのスティーブ・ジョブズも、セコイアから投資を受けた。彼が会社を追い出されたときに失った株式を、もし、今も持っていたら。。。



ところで、私がセコイアからコンタクトされ、投資の話を受けたときには、パートナーから、「我々は創業者にフェアだよ」と言われた。

前の話と矛盾するようだが、セコイアはウソをついていない。

セコイアが投資家として入ることで、会社の株式の価値は、平均して10倍になる。

創業者は、株をたくさんもっているので、その恩恵を受ける。

全体のパイが増えるので、山分けをしても、創業者はメリットを受けるのだ。



私も何度も何度もポテンシャルな投資家と対立した。


最近、新しく従業員を雇おうとしたときの話。


ポテンシャルな投資家A(セコイアではないです):
「Y.I.、良いビジネスマンというのは、相手の気持ちを読み取り、ディールをクローズするためにはどしたら良いかを常に考えるものだ。あいつにはそれを感じない。あいつは、とにかくおしゃべり(chit chat)をして、自分の考えていることを単に説明するタイプだ。相手と関係を構築しようという気持ちも感じられない。洗練されてもいない。今までは●●というタイトルだったようだが、生まれながらにして、マーケティングのタイプだ。雇った方が良いと思うが、とりあえず、タイトルは、『acting ●●/ VP of Marketing』として、●●の肩書きについては、後で考え直した方が良いと思うよ。」と言われた。

ちなみに、acting というのは、この場合、temporaryと同じ意味で、あとで降格するという意味だ。


私は、このポテンシャルな投資家のいう「弱点」にはすべて反対だ。相手との関係構築もうまいし、洗練されているし、今までのレジュメをみると、一人で巨大な売上げをあげており、売込みに成功してきている。

私みたいな若造が、「あなたには、acting ●●というタイトルをあげよう」と発言した瞬間に、そっぽを向かれるだろう。


憧れの人とはいえ、パーフェクトではないのです。

2011年8月17日水曜日

ダイアモンドオンラインに載りました

スタンフォードGSBのアラムナイの投資家にプレゼンテーションをしようと連絡をすると、以下のURLが送られて来ました。


シリコンバレーで開催された、とあるビジネスプランコンペティションで優勝したときの記事のようです。


昔はビジネスプランコンペティションに出る前には、いつも何度も何度もプレゼンの練習しました。
日本人なので、練習しなくては、英語の出来だけで負けてしまうからです。
今となっては、毎日毎日ひたすらベンチャーキャピタルにプレゼンするのが仕事なので、練習するというよりは、いつでもプレゼンできる状態になっています。


そういう意味では、プレゼンテーションをする起業家は音楽家に似ているのかもしれません。
若いときには発表会の前に一生懸命練習します。
プロになると、ドボルザークの新世界とかであれば、スコアが全部頭に入っていて、リハーサルだけでも本番を完璧に、こなせるという話を聞いたことがあります。


ということを考えながら、好きな曲のユーチューブを聴いてみました(上から3番目が有名な曲ですが、指揮者がスヴェトラノフなので4番目が上手な気がします)↓












曲を聴いていて、弾いているつもりになって、夢中で楽しんで集中している自分に気がつきました。

なんとなく、起業した会社も、これと同じように大切に扱わなくてはいけないという気がしました。

2011年7月17日日曜日

シリコンバレーのドラえもん(?!)

「失敗をすることは構わない。しかし、失敗するのであれば、大きく失敗したい。そして、当たったときには、ホームランでなければならない。私が成功したのは、失敗を恐れる気持ちが全くなかったからだ。」(ヴィノド・コスラ)

「9000回シュートを外した。300回ゲームに負けた。26回、ゲームの勝敗を分けるシュートの成功に賭け、失敗した。何度も、何度も、何度も、人生で失敗した。だから、私は、成功したんだ。」(マイケル・ジョーダン)



今回はシリコンバレーのドラえもんのお話。20年くらい前のドラえもんの映画(犬が出てくる奴)。


     

映画の中で、ドラえもんが、植物に注射をする。すると、植物が成長して、カレーの実を付けたのだ。実をあけると、中から、出来立てのカレーが出てくる。


(藤子・F・不二雄原作、東宝『ドラえもん のび太の大魔境』より引用。リンク元は、http://www.tv-asahi.co.jp/doraemon/contents/mini/backnumber/0122/img/23.jpg
)



20年前は、SFロマンを感じたが、最近では、「これって今の技術なら、何とか出来そうだよね」と考えるようになった。そして、本当にそんな技術が出てきた。

それが、ヴィノド・コスラが最近投資をしたスタートアップだ。

このスタートアップの技術を使うと、植物が、牛肉や豚肉を作り出すようになる。

「マクドナルドに売るのか、ベジタリアンに売るのか」マーケットを攻略する方法を友達と議論した。

当たれば大きい。牛肉のコレステロールが体に悪いことは、皆知っている。世界中の人が肉から植物に乗り換えれば・・・と考えれば、天文学のような数字がマーケットサイズとなるだろう。

しかし、技術は完成していないし、コスト面で肉に勝てるかも分からないし、遺伝子組み換え食品と同じようにメディアに叩かれるリスクもある。

コスラなら、そのリスクを取れる。スタンフォードMBAを出たばかりの私の友達(ジェネラルミル及び農家の出身)は、従業員No1として、コスラにこの会社に送り込まれた。彼が、世界を変えられるか楽しみだ。

ちなみに似たような技術の会社としては、大気中の二酸化炭素を取り込んで、カーボンを利用した製品(ペットボトルとか)を作り出すという会社がある。コスト面で難しそうだ。

私の方は、最近、学校を出て、近所(スタンフォードから歩いて10分)に引越しをして、ようやくインターネットが接続された。ネットがつながると好きな音楽が聴ける。



来週から中東に出張することになりそうだ。

2011年7月2日土曜日

ブログは続きます

このブログは、閉鎖せず、続けていきたいと思います(タイトルを変えるかどうかを検討中です)。

もと校長で、ウェルズファーゴ銀行オーストラリア部門のCEOのボブ・ジョスの「人生の10のレッスン」。



ボブ・ジョスの人生最大のレッスンは、Personal Renewalとのこと。

私も人生で、今まで何度か失敗したことがある。
それは、いつも、挑戦するのを辞めたとき、学ぼうとするのを辞めたとき、リスクをとろうとするのを辞めたときだった。

前回のブログで、GSBのミッションは、"Change lives, change organizations, change the world"だと述べた。傲慢に響くだろうか。しかし、このミッションは、世界を変える『結果』を出せる卒業生を出す(グーグルを起業する学生を育てる)という意味ではない。

ボブ・ジョスのスピーチの以下の部分を聞くと、ミッションの本当の意味が分かると思う。

「人生は、スコアを競うゲームではない。人生は、自分を探す終わりのない旅だ。いつでも人生の新しい『チャプター』(章)を探すように生きていきなさい。人生の意義をみつけるには、自分よりも大きなものにたいして、コミットすることだ。例えば、仕事、愛、宗教、仲間など。自分ではなく、自分を越えたものにコミットするのだ。自分の中に捕らえられてしまう(self-preoccupation)というのは牢獄である。その牢獄から抜け出すには、自分よりも大きなものにコミットする必要がある。若いときには、アイデンティティを探すものだ。アイデンティティとは、何に対してコミットするかということである。例えば、今よりもうまく仕事をするということ。世の中には、その人そのものであるだけで、世界が良くなる人がいる(some women and men make the world a better place by just being a kind of people they are。。彼らは、親切で、勇気があり、忠誠心があり、倫理的である。そういう人になるために、何年も何年も学び続けることには意味がある(注:学校に行くという意味ではなく、自分を探す終わりのない旅をするという意味です)。だから、学び続けなさい。挑戦しつづけなさい。好奇心旺盛であり続けなさい。そして、何かにコミットしなさい。人生に意義を見つけられるように。そういう人生が、世界を良くするのです(such lives will make the world a better place)」

2011年6月18日土曜日

卒業



1.最後の授業

"Regret for the things we did can be tempered by time; it is regret for the things we did not do that is inconsolable.(Sydney Harris)"(挑戦して、うまくいかなかった記憶は、薄れていく。挑戦しないで後悔した記憶は、一生忘れることが出来ない。シドニー・ハリス。)

スタンフォードGSBの最後の授業は、最人気のグロースベック教授の上の一言で始まった。それは、奇しくも、私のスタンフォードMBAのエッセイの書き出しと同じだった。


2.スタンフォードMBAの謎

スタンフォードMBAのミッションは、御存知のとおり、"Change Lives, Change Organizations, and Change the World."である。

これは単なるマーケティングなのだろうか、本当なのだろうか。

スタンフォードMBAのアドミッションオフィスが来日したとき、彼らは、スタンフォードのカルチャーにフィットしている人が欲しいと述べていた。学校のコミュニティと一体になれる人が欲しいのだ、と。
「あなたがスタンフォードのカルチャーにフィットしていれば、その影響を受ける。皆が世界を変えたい、世界を変えられると思っているカルチャーと一体となる。あなたも、『自分にもできる』と信じるようになる。我々はそういう人がほしい。」(アドミッションオフィス)
その半年後に、合格の電話をもらい、ちょうど3年前に、私のスタンフォードMBAの留学が始まった。私の留学は、前代校長のボブ・ジョスのスピーチと共に始まった。彼のスピーチは、今でも鮮明に覚えている。
「卒業したとき、振り返って、君達は、『自分がこんなに変わったのか』と驚くだろう。そのためには、いつも自分にとって、Uncomfortableだと感じることに挑戦しなさい。」
「本当に自分も変われるのだろうか。卒業するときには、ジョスが言っていたことが本当だったか振り返ってやろう」と心に決めた。


3.つらかった一年目

MBAの一年目はつらかった。一科目について平均して30頁(多いときには100頁)の予習があり、一日について、二科目から三科目授業がある。夕方まで授業があり、そのあとパーティやら色々なイベントがあるので、授業に追いつかず、どんどん負債がたまっていった。

今は校長になったガース・サロナー教授(当時は戦略の授業を教えていた)から、
「君の成績の状態は非常にまずい。危機的な状態だ。」
というメールが届いたのを覚えている。

おまけにアメリカは大不況に突入するところで、仕事がなかった。日本では得てして尊敬を集める弁護士だが、シリコンバレーのキャリアコンサルからは、
「弁護士だということは、なるべく相手に話さないようにしなさい」
とキャリアを全否定され、「それでは、どうやってアメリカでインターンシップをとるのだろうか」とショックを受けたのを覚えている。


4.自分の変化

一年目の秋休みの頃から、私に変化が訪れ始めた。

怖かったが、30年の内戦が終わったグアテマラに、クラスメートと共に行くことにした(こちらの記事)。

グアテマラの農家は貧しく、数十キロのコーヒー豆を手を真っ赤にしながらとっても、一日に1ドルしか貰えない。私が泊まった石造りの家には、いつも野犬が入ってきて、とても臭かった。我々のガイドは、我々を守るために、常にピストルを持っていた。元ゲリラの村に泊まり、生命の危機を感じながら、急斜面な活火山を登り、自然の美しさを謳歌した。とてもとてもUncomfortableだったが、美しくも危険な環境と共存して笑いながら生きていく人達を見て、世界を見た思いがした。

そしてその後、南アフリカにクラスメートと旅行した。水のない砂漠の村に泊まり、「あなたはシャワーもあびれないし、水も飲めないし、歯も磨けない。」と言われた。

世界を見て、旅行して、アメリカ人と飲食就寝を24時間ともにすることで、様々な国の人の価値観が少しづつわかるようになった。

そして、アフリカから帰ってくると、成績優秀者の一人に選ばれていた。勉強時間を削ることが出来るようになったので、アメリカのクリーンテックのスタートアップに対するコンサルをはじめた。そうこうするうちに、インターンシップも手に入った。卒業生が設立したクリーンテックの会社で、アメリカ人と一緒に仕事をして、「自分もアメリカで仕事が出来る」と自信がついた。同時に、アメリカ人のような考え方やコミュニケーションが出来るようになってきた。

インターンから帰ってくると、友達に、「変わったね。自信があるみたいだよ。」と言われた。


5.カルチャー

2年生になり、次々にスーパースター達と会うことができた。グーグルのエリック・シュミット、インテルの創業者のアンディ・グローブ、ベリタスソフトウェアのファウンダーのマークレスリーといった面々とランチをし、素顔を見た。クラスメートには、ファッション大手のランバンのCEOといった面子がいた。いやでも彼らの考え方の影響を受けた。
「アントレプレナーになりたいのであれば、コンサルや投資銀行に行くことは薦めない。学生ローンを返したい気持ちは分かる。しかし、コンサルや投資銀行のカルチャーの影響を受けて、飛行機のファーストクラスになれてしまい、子供ができ、10年後、ベットの上で起き上がり、『スタンフォードにいたときにあんなにあった僕のアイディアはどこに行ったんだろうか』といつか思う日が来る。そうなってからでは引き返せない」(グロースベック教授)

「目の前にいくつも道がある。険しい道をみて、あなたは、『もっと実力がついてから、もっと貯蓄ができてから』その道に行こうと思う。しかし、今行かなければ、その道に行こうという日は、決して来ない」(サーチファンドのクラスの教授)
気がつくと、私もGSBのカルチャーに感化されていた。


6.挑戦

彼らの考え方に感化されるうちに、起業するとしたら、どういうアイディアであれば成功する可能性があるのかが分かるようになり、その後は、次々と新しいアイディアが浮かぶようになった。GSBの友達とビールを飲むと、ビールを飲み干すまでに、2つ3つはアイディアが思い浮かぶようになった。

成功するアイディアの基準の一例:
  1. ストラテジックインフレクションポイント(戦略転換点):このブログで何度も紹介したストラテジックインフレクションポイントでは、競争のルールが変化するので、リソースのないスタートアップにも勝機がある。コーナー(隅っこ)を見ることで、将来に対する自分なりのビジョンがあれば、いち早くストラテジックインフレクションポイントに気付ける。
  2. プロダクトとマーケットがフィットしていること:スタートアップはリソースがないので、マーケティングに大企業ほどガンガンお金を使うことは出来ない。本当に強力なPainをマーケットに発見し、このPainを解決するユニークなプロダクトを売ることでしか、大企業に勝って成功することは出来ない。
  3. フォーカス:スタートアップはリソースがないので、一点に集中して、その一点で大企業に勝って成功することしかできない。
そんなとき、もとベルラボの科学者と出会い、彼から紹介された技術で起業することにした。グアテマラや南アフリカで大きな世界を見たことも、アイディアを思いつく契機になった。

次々とビジネスプランコンペティションで優勝・準優勝し、一流の投資家から資金調達した。プレゼンの技術は、GSBのコーチや教授から習った。


7.人生の意味

私のスタートアップが成功するかは分からない。それでも挑戦できるのは、ビジネススクールで、カルチャーの影響を受け、人生の意味について考える機会を与えられたからだと思う。

私は、挑戦し続ける、ユニークな人生を歩みたい。自分なりの人生を、自分の価値観に従って、歩むことが出来れば、それがGSB流の「成功」なのだ。

最後のパーティで、卒業式で、周りのクラスメート達と気持ちを共有しているのを感じた。オーケストラの一員として演奏するときに、オーケストラ全体と気持ちを共有している感覚と同じだった。その「時が止まった瞬間」は一生忘れることは出来ない。

自分の夢に向かって挑戦し、学び続け、自分が属するコミュニティと気持ちを一つにすることが出来れば、自分の人生に後悔はないと思う。

GSBの卒業式で、Herb Allisonは、「GSBを卒業する今、君達にとって重要なのは、結果ではなく、自分の価値観・コンパスに従った人生を生きることができるかどうかだ」と述べていた。

人生の意味を教えてくれたGSBに感謝したい。

2011年5月24日火曜日

Stanford MBAの学生の1日

ハーバードビジネススクールの1年生のインド人が、インターンでシリコンバレーに来て、「忙しいの?」と聞かれたので、スケジュールを応えたら、驚いていたので、以下で紹介したいと思う。

(スケジュールの例)
7時       クラスメートとミーティング(欠席するかもしれない)
8時30分   セコイアキャピタルとパートナー会議
10時      シスコの元CEOの教授の授業・ランチセッションにも参加
13時      オーガストキャピタルとパートナー会議
14時15分   ライトスピードベンチャーパートナーズとパートナー会議
16時      アドバイザーミーティング
18時      GSBの教授とディナー
20時      クリーンテックオープンなるビジネスプランコンペティションの出願書類作成
23時55分   出願完了

内容に差こそあれ(ゴルフだけという人もいる)、大体、スタンフォードビジネススクールの学生の一日は、ぎっしり埋まっている。「Outlookが人生をコントロールしている」と揶揄されることもあるほどだ。これは、アメリカのエグゼクティブの一日が、アシスタントにコントロールされることを模倣し、将来に向けた準備という意味で、シミュレーションしているのだ。

GSBでは、その中で、人それぞれの形でワークライフバランス、又は、仕事に対するPassionを追求して、人生でHappinessを得るためには、どうしたら良いのか、ということを徹底的に教え込まれる。

ある卒業生は、「GSBに来て良かったことは、人生を幸せだと感じるようになったことだ」とコメントしていた。すべての学生・卒業生が共有している感覚だと思う。私自身、忙しいが、毎日が新しい発見の連続で、充実している。

2011年5月19日木曜日

スタンフォードビジネスプランコンペティション

今年もスタンフォードビジネスプランコンペティションが開催された。

今年は絶対優勝と思っていたところ、コンペティション当日の2日前に、「君はベンチャーキャピタルから投資を受けたプロ(!)だから、賞金はあげない」という(関係者ほぼ全員がCCに入った)メールが届いた。

2日前に通知とはヒドイ!
抗議をして一生懸命交渉したところ、「しょうがないから賞金も考慮をしてあげるよ」と向こうが折れてきた。

結局結果は2位で、賞金100万円を手に入れた。

コンペティションの歴史上、ベンチャーキャピタルから投資を受けたチームが賞金を受けたことはなかったと思われるので、さすがに優勝させるとまずいということだったのか、実力だったのかは分からない。

優勝できなかったのは残念だが、更に多くの投資家のレーダーに入ったので、次のラウンドのファンドレイズで有利になれそうだ。

2011年5月7日土曜日

ビノド・コスラとクライナーパーキンスのてんまつ その1

「君の会社に投資しよう」

歴史上最も成功したベンチャーキャピタリスト、ビノド・コスラから、投資のオファーを受けたのは、去年の終わり頃だ。

コスラは、1980年にStanford MBAを卒業。卒業後、サン・マイクロシステムをCEOとして設立。そのあとは、クライナーパーキンスで、Juniperをはじめとして、次々と投資を成功させ、個人資産は、軽く1000億円を超えるといわれる。「コスラから投資を受けた」というニュースは、あっという間にシリコンバレー中に広まり、起業家にとってステータスになるのだ。

2年ほど前、一緒に働いていたとあるシリコンバレーの会社のCEOが、コスラから投資のオファーを受けたが、とらなかった。当時は、「なぜ?」と疑問でしかたなかった。

今となっては、ちょっと気持ちが分かる気がする。

(続く・・・のかな?)

2011年5月6日金曜日

Stanford MBA blog

Stanford MBAのオフィシャルブログに、私のスタートアップの記事を載せました↓

こちらから見れます。

記事1

記事2

米国国務長官に紹介される

とあるお金があり過ぎて困っている(笑)ハイテク企業にピッチをしたところ、オルブライト元米国国務長官(現在のヒラリー クリントンに相当する役職)に紹介された。以下の人です↓
http://en.wikipedia.org/wiki/Madeleine_Albright

「オルブライト元国務長官と話していたら、食の問題に興味があるという話になって、君達のスタートアップの話になった。君達のスライドを転送していいかな。」と聞かれた。

さすがは、シリコンバレー。。。うまくいくかな。。。

ケースの主人公として登場

カリフォルニア大学バークレー校ビジネススクール(いわゆるハース)では、Allegis Capitalのマネージングパートナーが、アントレプレナーシップのコースを教えており、その授業のケースの主人公で呼ばれた。聴講生達が、プレゼンをして、最後にProtagonistの私が、実際にビジネスを運営している立場から、コメントをする形。私のコメントは、当然ながら、まだまだ未熟。はやく歴戦のProtagonist達のようなコメントが出来るようになりたい。

2011年5月5日木曜日

地元の新聞(サンノゼ新聞)に載りました

教授、ベンチャーキャピタリスト・プライベートエクイティから「おめでとう」というメッセージが届いたので、なんだろうと思うと、どうやら地元の新聞(サンノゼマーキュリー)に載ったようです。

こちらです↓
サンノゼ新聞

2011年4月26日火曜日

Stanford GSB合格法:Stanford GSBの戦略

ビジネススクールに合格するためには、その学校についてよく知っていることが大切です。

下記のビデオを見て、他の人に差をつけて下さい(画像をクリック)。


2011年4月14日木曜日

コンペティション優勝

スタンフォード大学では、毎年、Northbridge Venture Parners Competitionというビジネスプランコンペティションがあるのだが、それに優勝した。500万円のConvertible Noteに20%のDiscountがつく。

2011年3月12日土曜日

地震と津波にニュースは、アメリカでも報道されています。GSBの友達、スタッフ、教授から、「大丈夫?」というメールを受け取りました。家族と故郷の日本のことが心配です。

両利き(Ambivalent)

「起業家は、楽観的であると同時に、悲観的でなければならない」

どちらが欠けていても足らない、これに気付くのに10年かかった、とベリタスのファウンダーのマークレスリーが教えてくれた。

「両利き」(Ambivalent)であることは、実は、色々な局面で重要だと思う。

私が、7年前に、司法試験を受けたときには、「気負わずに、ベストを尽くす」という両利きが必要だった。精神的につらい試験なので、気負うとプレッシャーに押しつぶされて、自滅してしまう。実際に、「プレッシャーに負けて、ローソンで立ち読みばかりしていた」とか「プレッシャーで何も出来なくなって、家で寝ていた」という受験体験談は、よく聞く。逆に、ベストを尽くさなければ、絶対に受からない試験だった。

マークレスリーとのミーティングで、「君は、科学者か。科学者のように考えるのか。」と聞かれた。

「慎重すぎるのでは?」という意味が、暗に言葉にこもっていた。

「いえ、私は、絶対に、Great CompanyをBuildできると信じています。でも、一方で、私は、慎重です。色々な心配で頭が一杯です。」

アンディ・グローブは、パラノイアだけが生き残ると発言し、以前ブログで紹介した彼の著書も、「私は、色々な心配で頭が一杯だ」という趣旨の出だしではじまる。

マークレスリーは、笑って、「素晴らしい会社をつくれると信じつつ、色々心配するのは大切だ。でもバランスが大切だ。今の君は、ちょっと心配の方にバランスが傾きすぎている。」とアドバイスしてくれた。

「気負いすぎていたのかな」と昔のことを思い出した。ベストを尽くしつつ、気負いすぎないようにしなければ。

2011年3月9日水曜日

Stanfordのビジネスプランコンペティション

今年もスタンフォードのビジネスプランコンペティションに参加した。準決勝は、クリーンテックのチーム同士の戦い。5チームから1チームが選ばれ、決勝に進出する。

ピッチ後に、ベンチャーキャピタリストに呼び止められ、「他のチームとの差は明らかだったから、既に君達の決勝進出は決定したよ。僕のところにもピッチに来てくれ」と言われた。決勝に進むと賞金がもらえるので、これでまた少し投資を受けるまでのWorking Capitalが手に入るな、と思い、少し嬉しかった。

2011年3月7日月曜日

起業家

「えー、農業のビジネス?農家ってリスクとるの?」「それって、Non Profit?」

一年前、今のビジネスのアイディアを知人に話すと、決まって、「気が狂ったか」という反応が返ってきた。

「なんで、インターネットとか分かりやすいのにしないの?」とも聞かれた。

何気ない会話だが、実は、起業家をどう見るのかという問題をはらんでいる。

以前のブログにも紹介したMike Cassadiのように、起業家の中には、2年くらいで会社を売り払うことを目的とする「短いヒット」を狙う人も確かに入る。これをシリコンバレーでは、「カネに雇われた傭兵」と呼ぶらしい。

私にとっては、起業家とは、既存の業界を(良い意味で)破壊する人種だ。シリコンバレーでは、これを目的とした技術を、Disruptive Technologyという。例えば、「クライナーパーキンスは、Disruptive Technologyの可能性のある技術以外には投資しないし、興味もない」と、クライナーのパートナーが言っていた。

業界を破壊するとは、アンディ・グローブのいうストラテジック・インフレクションポイントを引き起こすということである(何それ、という方は、こちらを参照)。要は、業界の競争のルールを根本的に変化させることを意味する。

例えば、インターネット、アマゾン、アップル、ネットフリックスのせいで、出版業界、新聞(紙?)業界、映画業界の競争のルールは根本的に変わってしまった。

最近では、電気自動車が、自動車業界にストラテジック・インフレクションポイントを引き起こせるかどうかが注目されている。これは、中国で、トヨタの100分の1にはるかに満たない規模のベンの会社(以前のブログを参照)が、垂直統合型の業界を、水平統合型に変え、競争の仕組みを変えられるかどうか、ということだ。

起業家として、ストラテジック・インフレクションポイントを引き起こすには、「常識」に挑戦する必要がある。

例えば、眠れるアメリカの会計業界。「会計士業界なんて、Disruptできるの?」と思われるかもしれないが、アメリカでは、Intuitが出てきて、業界の仕組みが変化した。

同じく眠れる弁護士業界。やはり、弁護士業界をDisruptするのは難しそうなイメージだ。しかし、アメリカでは、Clearwellという会社がセコイアから投資を受けて、インフレクションを起こそうとしている。

Sales Force.comは、「顧客情報という最重要情報の管理は他社に委託しない」という常識を打ち破って、大成功した。

伝説のベンチャーキャピタリストのアンディ・ラクレフは、「起業家として成功するには、条件がある。一つは、正しいアイディアに集中すること。もう一つは、これが良く間違われているのだが、他の人が正しいと思わないことに集中すること。」と話していた。いくら良いアイディアでも、皆がやっていてはダメなのだ。

例えば、良く聞く議論に、「絶対に、自動車業界には、電気自動車が登場して、Strategic Infletion Pointが起きる。Strategic Inflection Pointでは、起業家にチャンスが到来する。だから、私は、電気自動車(あるいは電池)のビジネスをする。」というものがある。見事な3段論法なのだが、これは、既に皆がそう思っているので、ちょっと遅いと思う。

水と農業のビジネスは、市場が大きく、誰もまだDisruptしていない。ベンチャーキャピタルの投資も、クライナーとコスラを除いて、殆どない。無数のベンチャーキャピタルの投資が集中しているクリーンエネルギー業界とは対照的だ。

プレゼンコーチ

GSBのシュラム教授は、Stanford MBAで、コミュニケーションの講義を受け持っている。

「投資家の最終ミーティングを控えています。全パートナーの前でピッチする予定です。コーチしてくれませんか。」と頼むと、日曜日なのにかかわらず、OKが出た。

GSBの教授達は、人にもよるが、休日出勤もおしまないほど、学生に対する指導で熱心なのだ。私は、彼の授業を1年くらい前にとっていたが、彼は、とても熱心な教授だ。

ピッチをはじめて、10分後、シュラムが、「ちょっと止まってくれ」と私のピッチをとめた。

「僕は今畏敬の念で一杯だ。1年前と比べて見違える。自信にあふれた素晴らしいプレゼンだ。どれだけプレゼンの練習をして、プレゼンの内容を自分のものにしたのかが見て取れる。ボディラングエージもアイコンタクトもばっちりだ。ページをめくる前に、次のページの内容を説明しているのも素晴らしい。」と褒めてくれた。

「一つだけ直してくれ」という。「君は、自分でしゃっべってしまっている。聴衆はそれを聞いている。聴衆はそれを聞いていて、『いいアイディアだけど、僕はどうしたら良いのかな』と感じている。一言で、いうと、プレゼンは自信にあふれていて良いのだけど、聴衆に対するEngagementをもっと出来るよ。これを踏まえると、例えば、出だしはどうはじめるかい?」と聞かれた。

私が、「史上最も成功した投資ファンドの一つに対して、プレゼンが出来て、嬉しい」というようなことをいうと、教授に、「変えたほうがいいね。」と言われた。

教授に、「『あなたのファンドの資金をもっとも有意義に利用できるディールを持ってこれたと思っています。だから嬉しいです』という感じにしたほうがいいよ。プレゼンの最中にも常に、『あなたが助けてくれれば、これが出来ます』『あなたとパートナーシップを組みたい』ということを、いい続けるんだ。そして、『●億円欲しい』というときには、言う前に一瞬とまって、声を低く、ゆっくりとプレゼンをして、一呼吸おいてから次に続けてくれ。これが出来れば、君は、このディールをとれるよ。」と言われた。

日本人は、アメリカ人と比べて、あまり他人にコネクトする文化はないのではないかと思っている。アイコンタクとも、一般に、日本人は、アメリカ人より少ない。例えば、他人のウォールに書き込むFacebookよりも、自分で独り言をつぶやくTwitterやブログの方が人気が出ていることにもこれがあらわれている気がする。

文化の壁を乗り越えなければ。

Garth Salonerのビジョン

「他校と違う特色を活かすのは、戦略の基本だ」

Stanford GSBのディーンGarth Salonerとランチをしたとき、彼は、スタンフォードビジネススクールの戦略をあつく語っていた。

Salonerは、南アフリカ出身の白人で、もともとストラテジー(戦略)を専門とするGSBの教授。新しいカリキュラムの作成などで実力を認められ、私が2年生のときにStanford GSBのディーンになった。私が入る前の年に、「最も素晴らしい講義をする教授」にも選ばれている。

ランチのとき、Salonerは、以下のように語っていた。

「スタンフォードビジネススクールの特色のひとつとして、ビジネススクールが、ほかのスタンフォードの学部と地理的に密接していることがあげられる。グーグルもコンピュータサイエンスから出てきている。他学部の学生との交流は、非常に重要だ。他方、ハーバードビジネススクールは、他の学部から地理的に殆ど隔離されている。大きな違いだ。」

「えっ、ハーバードってそうなの?」と思われる方は、以下のビデオを見て欲しい(わざわざMITまで技術系科目をとりにいっている)。




サロナーに、「私は、クリーンテックとジョイント・ディグリー(複数学位)ですが、大変勉強になっています」と話すと、次のように話していた。「ジョイント・ディグリーの学生は、貴重だ。ビジネススクールのほかの学生からすると、他学部にいかなくてもよいわけだ。ビジネススクールにいて、ジョイント・ディグリーの学生と仲良くするだけで情報が入ってくるから。」「僕の仕事は、ビジネススクールの学生が、ほかの学部で授業をとりやすいようにバリアーをさげることだ。ビジネススクールの学生とジョイント・ディグリーの合格率も上昇させる。スタンフォードロースクールなんて、卒業のために必要な単位を、どの学部からとっても良いことになっている。ビジネススクールもこういう方向にいくべきだ」

実際にも、ビジネススクールの学生の他学部への合格率は高い。このことについて、傲慢な学生が、「ビジネススクールの学生が、他学部よりもスペックが高いからだ」と話していたが、全くそうではなく、スタンフォードビジネススクールの戦略と、ディーンの政治力によっているわけだ。

多種多様なバックグラウンドの学生同士の交流は、ビジネススクールだけでなく、実は、スタンフォード大学自体の特色でもある。例えば、私が、クリーンテックの授業に出ると、アングラ(大学生)からPHDの学生まで幅広い経験の学生がいる。PHDの学生は、教授が渡す内容の濃い最新のリサーチをさっと消化して自分なりの研究に応用する一方で、アングラの学生は、授業を通じて基本を学ぶことができる。なぜ、両者が両立しうるのか未だに不思議だが、これがスタンフォードのマジックだ。

サロナーのその他の戦略を以下に書いてみた。

(1)人数が少ないので、エグゼクティブコーチ(シスコなどの大企業のエグゼクティブにコーチしている人達)を利用して、リーダーシップのスキルを、Experiential Learningで教えられる。スタンフォードには、エグゼクティブコーチが少なくとも数十人はおり、私もしょっちゅうコーチしてもらっており、毎回勉強になっている。教授によると、東海岸の某学校の、エグゼクティブコーチの数は0らしいから、差別化というのもうなづける。

(2)アカデミックな教授だけでなく、プラクティショナーが教える授業の更なる充実化。スタンフォードビジネススクールでは、もとベリタス・ソフトウェアのファウンダーのマークレスリー、もとシスコのCEO、伝説のベンチャーキャピタリストのアンディ・ラクレフ、セコイアキャピタルのパートナーのマーク・スティーブンス、もとエグゼクティブ・コンサル出身のキャロル・ロビン、最人気教授のグロースベック、大規模プライベートエクイティを経営するピーターソンなど数々のプラクティショナーがいる。そして、プラクティショナーが教える授業は、総じて、アカデミックな教授よりも圧倒的に評価が高い。

これについて、GSBのある教授は、「ビジネススクールの学生は、卒業して、教授になるのではなく、ビジネスをするのだから、ビジネスを実際にしてきたプラクティショナーから授業を受けたいと思うのは当然。GSBは、圧倒的にプラクティショナーの数が他校よりも多い」と語っていた。

受験生の方は、エッセイを書く際に、上記を是非参考にされて下さい。

2011年3月6日日曜日

VCにピッチする方法

が紹介されているのを発見しました↓

せっかちな起業家

前回のブログで紹介したMike Cassadiとのディナーに参加して、「あなたは、物凄いスピードで、会社を次々に作って売却している。スピードの秘訣は何か。」と聞いた。

マイクは、「例えば、投資家からカネを集めたいとするよね。まず、僕は、お客さんのところにいって、『●●という条件があれば、プロダクトを買います。』というサインをもらう。それをベンチャーキャピタリストの前でヒラヒラさせるんだ。それでも、なかなかカネが出なければ、『今日中にタームシートが別の投資家から出ると思っている。今すぐタームシートをくれなければ、あなたにディールはない』と言うんだ」

「それはリスクがある戦略ですね。別の投資家からタームシートがその日のうちに出ないと、クレディビリティがなくなりますね。」と言うと、

「リスクは勿論だよ。でも、ベンチャーキャピタリストは、そうでもしないと動かないからね。僕らの間では、ベンチャーキャピタルとミーティングして、その場でタームシートが出れば、ミーティングは成功・出なければ失敗と位置づけている」と話していた。

ナントせっかちな。彼にとっては殆どゲームなのかもしれない、と思った。

2011年3月4日金曜日

Mike Cassidy

明日は、GSBでは、Mike Cassidyとのディナーがあるとのこと。

参加を決めた後、誰かな、と思って調べてみると、面白いバックグラウンドでした↓

http://www.usatoday.com/tech/news/2010-08-03-cassidy03_ST_N.htm

オールスターと日常で接する機会が与えられるのが、GSBのメリットだと思い、感謝しております。

2011年3月1日火曜日

次の覇権

「次の覇権をとる国はどこだと思うか」

ポーランド第一、第二を争う大富豪の家の夕食に招かれ、こんな質問を受けた(ちなみに招かれたのは、たまたまクラスメイトが富豪の息子だったからである)。

「中国だと思います。これにはいくつか前提があります。ひとつは、インターネットに続いて、クリーンテクノロジー革命が起きること。そして、革命が起きた国が、覇権を握ること。さらに、クリーンテクノロジーの成功には、コストと政策がキーとなることです。中国は、国が主導を握って、物凄い意思決定のスピードで、クリーンテックを主導しているのを目の当たりにしました。ローコストは言うまでもないと思います」と回答した。

「中国が勝つと思うのなら、なぜ、シリコンバレーにいたいのか。覇権国家でのビジネスにフォーカスすることこそが、君にとって、正しいキャリアパスだとは思わないのか。」と質問された。シリコンバレーにいたいという議論を述べたものの、心は揺れた。「これはもっともな論議だ」と心の底で思った。

この大富豪、政治と癒着して、カネ持ちになったのではなく、本当に実力で成り上がった方だ。ポーランドが社会主義の時代、ビジネスは許されていなかった。民間ビジネスがないので、マーケットにはニーズがあふれていた。そこで、彼は、次々と社会主義の法律を犯し、ポーランドでビジネスをしていった。コンペティターが0で、マーケットはニーズにあふれていたので、才覚も手伝い、彼は大富豪になることが出来た。趣味でも、ハンティングを楽しむ(家には100対以上の剥製がある)という、日本人の私から見ると殆ど無法者。しかし、それだけに、勘は、とぎすまされていた。

本当に中国は勝つのか。

GSBの卒業生で、中国のプライベートエクイティファンドの創業者、ベン(中国人)から、「俺は電気自動車を製造して、中国発の電気自動車をアメリカで売ることにした。ついては、技術者とデザイナーを紹介してくれ」と電話を受けたのは、2ヶ月前。

2ヵ月後の今日、彼が、シリコンバレーに来た。AAMAというシリコンバレーではそれなりに有名な団体のスピーカーとしての登場。VIPディナーに招待され、話をしていると、

「中国発のアメリカ市場向け電気自動車第一弾は、2週間後に、シリコンバレーで幕を下ろし、登場する。2週間後のお披露目のイベントで、ベンチャーキャピタリストとスタンフォードの学生を大量に集めてくれ。これは、中国発のアメリカでの電気自動車では、第一番目の登場だと思う」と言われた。

これが中国のスピードか。第一弾は、中国既存の型を少しだけ変えたものを持ってきて、第二弾で、先に述べたデザイナー等を使った完全に新しいデザインの車を登場させるらしい。

「中国の電気自動車って危なそうだし、スピードもなくて、デザインも悪いんじゃないの?」と疑問を持たれる方もいるだろう。



しかし、上記がデザインである。走行距離も実は、日本の某電気自動車よりも長かったりする。

価格は、補助金後で、160万円くらい(1ドル100円として、中国中央政府の補助金を加味して計算。地方政府の補助金を入れると、100万円を切る可能性があるが、これは地方政府毎の政策および地方政府とのディールなどによる)。

これで中国メーカーは黒字になる。なお、チェリーの電気自動車(やはり同じくらいの性能とデザイン)について、中央及び地方両政府から補助金が出ると、10万円を切る可能性があると言われている。

ベンの部下でスタンフォードのPHDを持っている技術者に「電池のコストはいくらなのか。シリコンバレーで、リチウムイオン電池を最も安く買おうと思うと、1キロワットアワー当たり400ドルくらい出さないといけないと思う」と話すと、これよりも圧倒的に低い価格を言われた(2割引とか3割引とかいう世界ではないです)。ちなみに400ドルは、シリコンバレーで有名で、財力及びブランドのある某社が、CEO自ら交渉して得た額。シリコンバレーでスタートアップがリチウムイオン電池を買おうとすると600ドルは出す必要がある。日産のリーフの電池の値段は、フォードの元エンジニアに聞いたところでは、400ドルよりもかなり高い値段だと言っていた(単なる噂ベース。詳細不明)。

ちなみに、日本の経済産業省は、日本のリチウムイオン電池のコストをキロワットアワー当たり20万円(資料によっては15万円)として発表している。経済産業省の友人に聞いたところ、「自動車メーカも巻き込んで、きちんと計算した数字」だと話していたが、日本の大企業が本当のコストを開示していないと考えれば、納得がいくだろうか。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90225a05j.pdf

例のスタンフォードPHDの中国人に、「それじゃあ、なぜ、大会社は、その物凄く安い電池を使わないのか」と質問すると、「車の構造を、ドライブトレインを含め、根本的に変えないといけない」と話していた。

シリコンバレーで有名な某社は、材料のレベルでのイノベーションを実現することで、その中国の電池よりも更に低いコストを提示していた(守秘義務契約を結んだので書けないですが)。

覇権争いに勝つ国はどこか。

イノベーションのアメリカか、コストと政策の中国か。前回のブログで書いたコスラのいう直感という意味では、中国のベンと出会うたびに体に戦慄のようなものが走る。アメリカのスタートアップでこれを感じたことはない。

2011年2月28日月曜日

瞑想と直感:「直感こそ、神が人間に与えた最高の才能」(アインシュタイン)

コーチングのクラスをGSBでとっているのだが、reflectionの大切さを痛感している。

2週間に3回、GSB1年生をコーチする。コーチしているだけだと、何も学んでいるように感じない。しかし、その後、机の前に一人で座って、

・良かった点、悪かった点の分析
・自分が感じたこと・学んだこと
・次回の抱負

を少し考えて、書き出すだけで、自分を客観的に見つめなおし、レパートリーを増やし、理想のコーチ像に近づくことが出来ている(気がする)。

日本では、コーチングというと、「何様か!」と傲慢な感じがするが、アメリカでは、非常に崇高なスキルであり、リーダーシップのうち最も必要なスキルのひとつとして評価されている。メソッドとしても、自分の考えやアドバイスを提供する(これは傲慢ですよね)のではなく、むしろ、質問をすることを通じて、相手が深く考えることを助けるのだ。

スタンフォードビジネススクールでは、リーダーシップのカリキュラムが来年から変更され、このコーチングのメソッドが、リーダーシップ教育の過程で、最重視されることになった。

そこで使われている素晴らしい教材が以下の本である。

Co-Active Coaching: New Skills for Coaching People Toward Success in Work And Life

この本を読むと、コーチとしての自分を高めるだけでなく、いわゆるソフトスキルを高めることができる。例えば、Level 3リスニングというスキルを利用すると、コーチされる側の心の最も深い部分まで潜っていくことができるが、こうしたソフトスキルを上記の教材で学べるのだ。

ところで、学校で、Level3リスニングのデモを数十年のキャリアがある教授と「マスターコーチ」が行ってくれた。マスターコーチが教授をコーチ。教授が心の深い部分に潜っていくのを助けた。

教授:「忙しくて、完ぺき主義者の自分には、色々なことを中途半端にしか出来ないのが耐えられない」
マスターコーチ:「その感情を表現すると?」
教授:「罠にはまったような」

このような質問を繰り返していくことで、更に、教授は、自分の感情やValuesの本当に深い部分までさかのぼっていった。マスターコーチは、教授と同じ気持ちになり、それを表情に浮かべることで、教授と一緒に心の深層に下りていっていた。興味深かったのは、マスターコーチの方が、教授よりも先に、教授の感情を表現した表情になったことである。これは、マスターコーチは、教授が感じるよりも先に、教授の本当の心の深層を感じとり、それを表情などで表現することができからである。

「なぜ、教授よりも先に、教授の感情を感じとることができるのか?そのための秘訣は?」と質問すると、「直感を体で感じることだ」という回答が返ってきた。

アインシュタインは、「直感こそ、神が人間に与えた最高の才能だ」というような哲学的な発言をしたと思う(正確な発言は覚えていない)が、スタンフォードビジネススクールでは、リーダーシップとコーチング教育の一貫として、直感を鍛える方法まで教えてくれ、また、それを実践する場を与えてくれる。

ここまでいくと、哲学と瞑想の世界だ。

しかし、ビジネスでも使える。

例えば、史上最強のベンチャーキャピタリストでクライナーパーキンス出身のヴィノド・コスラは、「自分は直感をベースに投資する。直感を鍛える方法を経験で、ジョン・ドアーと一緒に学んだんだ。それで今まで成功してきた。投資家のカネを十倍にした」というようなことを、ランチ時に発言していた。

2011年2月27日日曜日

Twitter

スタンフォードGSBのクラスメート達と夕食をしていて、「なんでTwitterしてないの?」と聞かれ、言われるままにTwitterをはじめることにしました。

こちらです↓

Follow iwasakiy421 on Twitter

スピーチのお手本:Ebay元社長

スタンフォードビジネススクールの卒業生Jeff Scollのスピーチ。これはうまいです↓



1.文字をほぼ使わずに、グラフィックを多様したプレゼン資料
2.鮮やかな対比(ハリウッドとシリコンバレー)
3.ユーモア
4.ストーリー性
5.ドラマ(ガンの話など)
6.引用(Bet on People doing good things)
7.感情に訴えかけるクロージング

非常に参考になりました。

シリコンバレーでは、このビデオのように、シンプルで、短く、深い洞察力のあるストーリーが評価されます。日本人のように、複雑なロジックを評価する民族とは対象的です。

エッセイもこういう感じで書ければ(またインタビューもこういう感じで出来れば)、スタンフォードMBAの合格率があがると思います。

スタンフォードMBAのホワイトハウス出身の教授

スタンフォードMBAには、ホワイトハウス出身の教授達が何人かいます。大統領経済顧問委員長をはじめ、いずれも、大統領と直接働いていた人たちです。そのうちの一人、キースヘネシーは、ブログを持っており、アメリカの政策について、自分の意見を発信しています。

こちら
です。

MBAのインタビュー対策にも使えると思います。

2011年2月16日水曜日

何が人生で一番大切か

を回答するためには、徹底した自己分析が必要になります(スタンフォードのエッセイの回答方法の話です)。

特に、価値観の分析。アメリカ人は、セラピーに通って、自己分析をするので、有利です。

日本人の場合には、以下のウェブサイトが使えます。
自己分析ウェブサイト


スタンフォードで、インターパーソナルコミュニケーションの授業、Touchy Feely(最人気授業のひとつ)を教えているスコット教授のウェブサイトです。是非一度お試し下さい。

2011年2月14日月曜日

ウォールストリートジャーナルでStanford MBAのクラスメイトがインタビュー

されました。そういえば、この間、スティーブジョブズがカラフィアに来た時(過去の記事を参照)に、彼と一緒に御茶をしていて、「今日はウォールストリートジャーナルのインタビューなんだ」と話していたのを思い出した。ジョブズが見れて、記事のインタビューにもこたえて、彼にとって、ラッキーデーだったのかもしれない。

記事はこちら

彼は、空いた時間で、パロアルト等のホームレスの方々に、ご飯を出すという心の綺麗な青年です。

2011年2月13日日曜日

スタンフォードMBA: 「スティーブジョブズのようにスピーチしよう」

スタンフォードMBAで、「スティーブジョブズのようにスピーチしよう」との講演が開催されました。



プレゼンといえば、今日は、とあるコンペティションのファイナリストとして、GEの水部門のヘッドやクライナーパーキンスのアモル達の前で、WebExを利用したピッチ。

10分間のピッチで5分間のQ&A。ちょっと焦ってプレゼンしてしまった。焦ってプレゼンすると、聴講者からすると、心理的に、重要でないように見える。

練習を重ねること、時間をとること、プレゼンを楽しむことの重要性を再確認した。

Facebook と YouTubeのページ

を開設してみました:




YouTubeのページはこちら

2011年2月11日金曜日

シリコンバレーのネットワーキングイベント

今日は、夕方、学校に、ビルゲイツ財団の社長のジェフとカーギルの社長のグレッグが来て、21世紀の食料問題について講演した(なお、昼には、SAPの幹部のランチセッションに参加し、午後には、グーグルのエリックシュミットのコミュニケーションコーチにマンツーマンで数時間特別に特訓してもらった。スタンフォードは、1秒1秒にすべて学びがあるのだ)。

さて、ジェフとグレッグといわれても、日本で知っている人は少ないだろうが、実は、この二人は、大物だ。ジェフは、マイクロソフトの本体のプレジデントを長年務めた後に、ゲイツ財団のトップになった。カーギルは、アメリカ人の間でも余り名前が知られていないが、食品業界のトップの一社で、たしか、アメリカの非公開会社でNo1だ(名前が知られていない大会社として有名な会社だとウォールストリートジャーナルに書いてあった。皮肉な話だ。)。

大物が学校に来ると、スタンフォードの学生は、講演後に、質問しようと群がる。

「トウモロコシの光合成の効率について、どう思いますか」
などとアカデミックな質問をする学生達が群がる中で、私は、カーギルとビジネスを成立させようと考えていた。

カーギルは、私のいる業界で、間違いなくトップの一社。その社長と話すチャンスがあるのだ。「このビジネスチャンスを逃したら、僕、首だよね」と思いながら、機会をうかがった。他の学生と全く違う話をするわけだから、タイミングよく、短くしなければならない。また、このときまでに、カーギルのCEOの行動を見ていて、絶対に敵をつくらず、戦略的に行動するタイプだということは分かっていた(例えば、全員の前で挑発的な質問をした聴講者に対して、講演後に自分から話しかけにいっていた。)なので、うまく聞けば、OKと言われる可能性が高い。

皆の会話がとまった一瞬のすきに聞いた。
「僕は、●●という技術をもっているのですが、カーギルで採用できないか検討して頂けませんか。」と一言だけ聞いた。結果は、思ったとおり、Yesだった。「その技術がうまくいけば、フェースブックより大きな会社を作れるよ」という激励つきだった。

卒業生に、スタンフォードビジネススクールの学生でいる間は、「スーパーマリオの無敵モードだよ」と言われたことがある。この恩恵を享受できるのも、あと数ヶ月か。

2011年2月10日木曜日

アメリカでのキャリア

MBAに留学する方の中には、アメリカで就職しようと考える方もいらっしゃると思います。最初は日本人には結構大変です。下記のリンクに、キャリアの考え方(特にスタートアップ)についての情報が少し紹介されています。

アメリカのスタートアップでのキャリアの考え方

2011年2月4日金曜日

伝説のエンジェル投資家のポートフォリオがリーク

伝説のエンジェル投資家、ロンコンウェイのポートフォリオが、最近リークされ、明るみになりました。

こちら
から見れます。

ロンコンウェイは、グーグルへの投資をはじめ、シリコンバレーの伝説を形作ってきたインターネットへの投資で有名です。

グーグルへの投資の逸話は有名です。

ある日のこと、彼がスタンフォードの教授といつものように雑談をしていると、「サーチエンジンを研究している学生がいるよ」と言われ、彼は、「明日にでも会えないか」と言うと、教授は、「冗談じゃない、彼らは準備できていないよ。準備が出来たら連絡するよ」と言いました。

数ヵ月後、教授から、ロンに、「彼らの準備が完了した」と連絡があり、ロンは、サーゲイ達に会います。ミーティングの場で、「投資したい」と言うと、グーグルのファウンダーは、「僕らは、クライナーからもセコイアからも投資のオファーをもらっている。だけど、あなたが、僕らがクライナーとセコイアの『両方』から投資を受けられるようにしてくれたら、あなたに入れさせてあげる」と言い返したそうです。クライナーとセコイアは、通常、アーリーで同じディールには入れたがらないからです。

ロンは、クライナーとセコイアと話をし、数日後、ロンのもとに、彼らからOKの電話がかかってきました。ロンは、妻に対して、「今こそが歴史が変わった瞬間だ」と話し、ロンの妻が、「あなた、いつもそう言うじゃない」と反論すると、「今度こそ本当だよ」と話をしたそうです。

ちなみに、クライナーとセコイアは、投資の条件として、CEOを変えることをタームシートに入れ、サーゲイ達は、タームシートを飲みましたが、投資を受けた後に、約束を反故にして、クライナーとセコイアが怒り狂ったことも良く知られています(怒り狂ったが、何も出来なかった)。

そういえば、サーゲイが、CEOになることになりましたが、実態としては、彼が、ずーっとマネージしていたので、グーグルのマネジメントに変更はないと思われます(株価は変わるべきでないでしょう)。

2011年2月3日木曜日

木からトランポリンをする熊

スタンフォードMBAでは、クラス中をつなぐメーリングリストがあるのですが、「スパムをした場合にはTaxを払う」カルチャーがあり、しょうもないメールを全員に送った学生は、つぐない(?)に、面白いビデオやニュースを皆に送ります。下記のビデオは、そのうちのひとつです。

シリコンバレーのスーパースター

Stanford MBAの友達と御茶をしていると、スティーブジョブズが店に入ってきた。健康そうで、幸せそうだった。店の場所の名前は、カラフィア。

この間は、University Cafeで、コミュニケーションコーチからコーチを受けていたところ、You Tubeのファウンダーのチャドが、「よー!」と言って話しかけてきたし、シリコンバレーは、新しいSight Seeingを楽しめる場所だ。

2011年2月1日火曜日

GSBのコーチ達

アメリカでは、シスコなどの大企業のシニアエグゼクティブは、コーチを雇って、コミュニケーションやリーダーシップのとり方などのコーチを受ける。

GSBの学生は、こうしたコーチ達へのアクセスがあり、その恩恵を受けることができる。

今日は、「日本人の私は、アメリカ人と違い、感情をなかなか表に出せない。人前で、怒り出したり、泣き出したり、悲しんだりするのは、日本では余り良しとされないので、GSBの学生がビジネスで感情をうまく使ったコミュニケーションをしているのを見ると劣等感を感じる。どうしたら、感情を表に出したコミュニケーションを出来るのでしょうか。」とコーチングを求めた。

「えっ、アメリカ人って、感情をビジネスに利用するの?」という方は、以下のビデオをみてほしい。



ゴールドマンサックスのCEOは、顔で、怒りや笑いといった感情をうまく表現し、力強いジェスチャーをすることで、この映像を見ているであろう投資家や従業員に力強いリーダーを印象付けている。

さて、1時間のコーチング、コーチはずーっと私に質問をし続け、コーチングの終わりに、コーチが私に残したメッセージは一言だけだった。

"Slow down and use your white space."

それを聞いて、以下の詩を思い出した。

ガンで余命半年と宣告された少女の詩だそうです。

詩を読む

2011年1月31日月曜日

Top Commentators

Top Commentatorsが、ページの左下に自動的に表示されるようにしました。

ブログやホームページの所有者が、たくさんコメントをして、Top Commentatorになると、(きちんとSEO対策をしている場合には)自分のページに自動的にリンクがいくつもいくつも貼られ、グーグルページランクがあがると思います。

SEO対策としては、私のブログに限らず、色々な人のブログにコメントして、Top Commentatorになり、自動リンクを貼ってもらうのは、有効な方法としてシリコンバレーでは有名です。(なお、Top Commentatorの表示を有効に設定していない人のブログにコメントをしても、この効果はありません。念のため。)

2011年1月30日日曜日

Stanford MBAで学ぶこと

ユニークなエッセイ「何があなたにとって一番大切ですか」を出題するスタンフォードGSB。その精神は、授業やカルチャーにもあらわれています。

以下URLのスピーチは、スタンフォードMBAで最も人気のあるグロースベック教授の授業の最終回で、読まれました。是非、御一読下さい:

幸せな人生へのガイド

2011年1月29日土曜日

Delegationの重要性

Delegationは重要です。MBAのインタビューでも度々出題されます。以下に具体的な方法が書いてあります。

Delegationの方法

オバマの失敗:コミュニケーション

GSBで最も人気のある教授の一人であるPfeffer教授がハーバードビジネスレビューのブログに記載した記事が以下から見れます:

記事

内容は、オバマがおかしたコミュニケーションの失敗を分析して、そこから私達が何を学べるかというものです。

インタビュー対策に。

2011年1月28日金曜日

GSBのパネル

スタンフォードGSBの学生による「シリコンバレーのすべて」と大それたタイトルのパネルが開催されました。スライドがここから見れます。
パネル

また、GSBで開催されたゴールドマンサックスのソーシャルメディアに関するプレゼンが、ここからみれます↓
http://goo.gl/tftC1

2011年1月26日水曜日

一歩ひいて見る

日本でスタートアップというと、まだまだ余り印象がよくないかもしれないが、スタンフォードビジネススクールでは、「会社を起業した」というと、「無職」か「スーパースター」か、「どちらなのかな?」という目で見られる。

さて、本当に会社を起業すると、寝る間がない程、忙しい。10分刻みで会議や電話会議が入るからだ。夜になってようやく落ち着いて時間がとれる。

そんなとき、どうしても目の前の仕事に追われがち。最近、一歩ひいて、本当に会社に必要な戦略を考えることの重要性にあらためて気がついた。

ノースフェースのFounder兼CEO(卒業生)によると、7割以上の上場米国企業のCEOは、
「いつまでに何を達成するか。」
を書き出して、
「達成できたか」
を後からMeasurementするそうだ。

未上場企業では、7割が3%にまで下がるそうだ。

2011年1月25日火曜日

ヨーヨーマ

オーケストラとコンサートマスターは余り好みではないのですが、チェロは最高でした↓

2011年1月22日土曜日

トフルスピーチ合格法

トフルのスピーキングで、なかなか点が出ないという方は、下記のスピーチを見ながら、真似をすると効果的です。

http://elections.nytimes.com/2008/results/president/speeches/obama-victory-speech.html

2011年1月18日火曜日

Audrey MacLeanがアドバイザーに

この間のブログで御紹介した
Audrey MacLean
が正式にアドバイザーになることになった。

早速、電話会議に入ってもらった。
相手は、アメリカ最大の有機農家のCEOで、スタンフォード大学のボードにも座っているアメリカ農業業界のドンだ。

しかし、Audreyの電話会議の進め方には、圧倒された。

「自分は、12の会社を起業して、すべてがIPO又はM&Aとなった。今は、スタンフォードの教授で、クライナーパーキンスの投資家だ。」と自己紹介して、Credibilityを獲得した後、5分間の間に3つも大きなディールを引き出した。

これが、プロ中のプロのAudreyと自分との違いか。

バックグラウンドの違いから来る交渉力も大きいが、押しの強さ、物怖じせずに相手からガンガンディールを引き出すコミュニケーション能力(特に、Concise)などには、本当に恐れ入った。

ドイツは、こんな国です

ドイツにいたとき感じたのが、意外と皆英語を喋らないことです↓

2011年1月15日土曜日

冬学期最初の週

今学期最初の週が終わった。

思ったより授業に時間をとられてしまい、反省。なぜだか分析してみた。
1.読むスピード。ドイツから帰ってきて以来、仕事をノロくする癖がついてしまった(ドイツではクオリティの方がスピードより重視される)。
2.授業中の集中力。2年生までは、授業のときに集中して、授業の外では余り勉強しないように心がけていたのだが、会社設立以来、授業中の集中力が落ちてしまった。

ということで、
・時間を決めて、さっさと読んで、それ以上には読まないこと
・授業中集中して、授業の外では、余り授業のことを考えないこと
を心がけるようにしたいと思った。

時間が足りなくなった、そのほかの要因としては、ある日のこと、実は、結構プレッシャーを感じていることに気がついた。起業は、なんだかんだでプレッシャーを感じる。知らず知らずのうちに、ペースが乱されていた。感情のコントロールは大切だ、と肝にめいじた。

今日は、これから、創業者同士で電話会議。お互いに、Set High Expectationすることを目標にしたい。次のことを目的にしたいと思う。
1. Set very clear direction (例:予算を組んでもらうにしても、どこに着目すべきかを話す)
2. Set deadline
3. Mutual respect
4. Tough questions
5. Conflict

2011年1月11日火曜日

授業のゲストスピーカーとして登場

今日は、スタンフォードの「クリーンテックアントレプレナー」なる授業で、ゲストスピーカーとして登場。これは、スタンフォードの外部のシリコンバレーの人達も聴講可能な授業。一応、授業の卒業生で最も成功した起業家の一人というイントロダクションをされ、壇上にあがった。まだ何もしてませんがな。聴講生には、シニアな顔ぶれが並ぶ。怒った顔の人、困った顔の人、笑っている人、色々だ。

聴講した人達は、「素晴らしいスピーチだった」とか「私もGSBを昔卒業して、会社を売ったのよ。あなたは現役の学生なの?」などとちょっと話しに来てくれたが、スピーチは、私の理想とは全く程遠い出来だった。スピーチをしている最中、ずっとヘラヘラ笑って、手足をブラブラさせてしまったのだ。


(手足をブラブラしてヘラヘラした)

なぜ、ヘラヘラしたかというと「パッションを見せたい」という願望が変な方向に出てしまった。また、手足をブラブラさせたのは、「ボディーラングエージをちょっと出しい」という願望が変な方向に出てしまった。しかし、パッションを見せるのであれば、ヘラヘラするのではなく、微笑みをうかべて、大きな声で話すべき。また、ボディーラングエジは、手足をブラブラすると逆効果。それなら、何もしないほうが効果的だ。


(これはヘラヘラでなくバタバタ)

スピーチの内容も、Conciseとは程遠かったし、何より、一言でいうとストーリー性がなかった。

「そういえば、グロースベック教授の授業に、ゲストスピーカーとして登場したアルペンキャピタルのファウンダーは、『僕には余り時間がない。だけど、このスピーチのために1年間かけて、100時間以上時間をかけて、練りに練った内容を、準備した。教授にはお世話になったから』と話していたな。」

などという考えが頭によぎった。やはり準備が重要だ。

2011年1月7日金曜日

緊張

今日は、オラクル元CEOで、ヒューレットパッカードやフィスカーなど20社の現役の取締役・代表取締役をつとめる某氏とのミーティング。

ミーティングの前には、しばらく寝れない・不安でしょうがない日々が続いた。

ミーティングは幸いうまくいった。

やはり練習するもんだ、と思った。この日に備えて、アメリカに帰ってきた後、空き時間のすべてをミーティングの準備にあててきた。オバマやジョブズの有名なスピーチをみて、真似する練習も何度もしたが、効果的だった(インタビューの準備にも効果的だと思います)。

また、やはり、こういうミーティングは、少人数で持つべきだと思った。5人でミーティングに入ったときには、どうもうまくいかない気がするのだ。

2011年1月3日月曜日

水ビジネスの続き

さて、私の水ビジネスは、おかげさまで、快進撃を続けている。ここにはかけないこともあるが、最近で書けることとしては、

・シリコンバレーで最も権威ある雑誌のうちの1つで注目すべき10社の1社として紹介される:
http://techcrunch.com/2010/12/16/10-water-cos-to-watch-ih20/

・私のいる業界で第三位の会社(下記URL)の水部門のヘッドが、短期のメンターとなる:
http://en.wikipedia.org/wiki/Syngenta

・世界で最も影響力のある50人の女性のうちの1人(下記)にビジネスウィークで選ばれたAudrey MacLeanから、アドバイザーになりたいとコンタクトがある:
http://soe.stanford.edu/research/layoutMSnE.php?sunetid=macLean

シリコンバレーの良いところは、噂が噂をよんで、雪だるま式にビジネスが発達するところだと思う。

2011年1月2日日曜日

ここが変だよインド人

飛行機からインドの空港に降りると、いきなり、現地のガイドが待っていた。
「ようこそインドへ」

まだ飛行機から降りたばかり。当然、入国審査も終わっていない。とっさに変だと思った。
「何でチケットをもってないガイドが、ここまで来れるんだ?」

しかし、びっくりインド経験はまだまだ序の口。ということで、今年最初のブログエントリーは、「ここが変だよインド人」ということにしたいと思います。

1.単なる割込みではない

このガイド、入国審査のところまで案内すると、

「VIPの皆様には、こちらを、おとおり頂いております」

とわけのわからないことをいい、入国審査官を無視して、横にある柵を取り外して、とおらせてくれた。

そして、仕事をしている入国審査の審査官に、『後ろから』近づき、
「おい、さっさとスタンプを押せ」
と交渉をはじめた。

これには、入国審査官も、入国審査官の『前』で待っているほかの乗客も口をあけて驚いていた。

入国審査で、単なる割込みどころか、前からではなく、後ろから並んだのは初めての経験だった。

2.完璧な安全と身分制(?)

さて、インドの空港に到着したのは、真夜中。

このガイドが、ホテルまで運転してくれるのかと思っていたところ、自分は運転しないのだという。じゃあ彼は何しに来たのだろうか。空港での入国審査官に対する態度といい、結構偉そうな感じだ。

じゃあどうするのかというと、別の運転手がいるのだという。

「タクシーに真夜中に乗ると、途中で道に迷った運転手に降ろされるなど、危ない目に会うことがありますので、専用の車を御用意しております。こちらに来てください」

と案内される。

そして案内された先が、見たことのないほどボロい車だった。

しかも、窓に、「パトカー」と英語で書いてある!

そんなはったりで安全性を担保したつもりか、「面白すぎる」と笑いをこらえながら車に乗車するが、このパトカー、同じ場所をグルグルまわっている。

5分後、このパトカーの運転手が、「すみません、道に迷いました」と自白する。

彼が、道を聞きに降車。現地のインド人を連れてくる。

この人に道を聞くのかな、なんて考えていると。。。
ナント、この現地のインド人を助手席に乗せて走り始めた!

あきれかえってみていると、10分ぐらい案内させた後、
「おい、お前もう帰っていいぞ」
と案内してくれた助手席のインド人に、カネも渡さずに、ドアを開けて、「あっちへ行け」という感じで、手でジェスチャーをして、外に放り出した。

かわいそう過ぎる。。。現地のインド人は、もといた場所に戻ろうと、必死に走り、暗闇の中に消えていった。

身分制(?)にもほどがある。。。

3.外の風(風邪?)が好き

さて、インドに来たのは、スタンフォードの先輩(私の1個うえで「スタンフォード心の旅路」のブログで有名になった人)の結婚式に出席するため。

しかし、これがまた凄い結婚式なのだ。

何と、冬の寒空の中、外で、3日間行う。下のような感じだ。



現地のインド人でさえ、「インドの結婚式は、どれも疲れて大変なんだ。仕事も休むよ」と話していたが、外国から来た人達は結構風邪をひいていた。

そういえば、私の会社のインド人も、窓を開けないで運転すると、高速でも、「YI、窓をあけてくれ」とうるさい。私は高速で窓をあけると汚い空気が入ってくるので嫌だ。インド人は、外の風が好きなのだろうか。

4.見栄っ張り

私の会社のインド人は、小さいところで必ず見栄をはる。例えば、投資家から「おまえ、●会社(注:私の会社)で働いているってホント」と聞かれたときには、会社に戻ってきて「投資家●は、俺達の会社を追いかけている(chasing)ゾ」と言うし、投資家とミーティングが終わった後には、「あいつは、俺達の会社にカネを入れたいから●●と言っているんだよ」と上から目線。別に嫌な感じはしないが、ちょっとした見栄をはるのが、彼なのだ。

そんなDNAのルーツをインドでみつけた↓



一般車にフェラーリのマークが貼ってある。インド人は、やはり見栄っぱりだ。

5.宗教とエンタテインメントの融合

デリーからインドのタージマハルに行く途中に、宗教的に非常に重要とされている建築物がある。この近くはいつも渋滞するほどヒトが礼拝にくる。

しかし、夜になると、以下のように、ライトアップされ、人によっては、テーマパークなど別の目的の施設と勘違いしそうだ。これでよいのだろうか?



6.火をふける

はい、ごらんのとおり、インド人の中には、火を噴ける人がいます。




そういうわけで、
今年もよろしくお願い致します。