2008年5月22日木曜日

Stanford MBA 合格法(8) エッセイ (1) 「何が一番重要か?」

Stanford MBAのエッセイの鬼門は、
「何があなたにとって一番重要ですか」
とのエッセイだと思います。

Stanford MBA以外では出題されていない問題であると同時に、「一番重要なのは何か」と聞かれると意外と返答に困るものだと思います。

しかし、逆に言うと、皆が困るこのエッセイを上手く書くことができれば、差別化要因となると思います。

私の場合、このエッセイ1つに、数か月悩みました。

しかし、受かった後にStanfordから受け取った手紙では、このエッセイを読んだことに対する感想が書かれていました。 また、Stanfordのアドミットウィークエンドでの、紹介も、このエッセイに関連する内容であったようです。 私としては、(勝手に)このエッセイが合格の一要因となったのではないかと理解しました。

そこで、これを題材にして、MBAのエッセイについて、私なりに学んだことを、記載したいと思います。

1.MBAエッセイの基礎を文献とウェブで学ぶ

MBAのエッセイの書き方については、数多くの文献が出版されてます。

私が用いた文献は以下のとおりですが、この中でも、特に、日本人のためのMBA エッセイ インタビュー キャリア対策はエッセイのサンプルを多数収録しており、また、有用な情報が数多く記載されているので、お勧めです(私としては必読書だと思ってます)。

大学院留学のためのエッセーと推薦状―ビジネススクール、ロースクール出願完全ガイド
合格留学入試エッセー実例集―大学院留学/学部留学/学部編入
Graduate Admissions Essays: Write Your Way Into the Graduate School of Your Choice (Graduate Admissions Essays)
英文自己PRと推薦状―磨こう!自己アピール力
50 Successful Harvard Application Essays: What Worked for Them Can Help You Get into the College of Your Choice
65 Successful Harvard Business School Application Essays
日本人のためのMBA エッセイ インタビュー キャリア対策

詳しくは、上記を読んで頂きたい(少なくとも日本人のためのMBA エッセイ インタビュー キャリア対策は読むことをお勧めします)のですが、私なりにこれらから学んだポイントをまとめてみると、

ⅰ面白く
ⅱ具体的に
ⅲリアリスティックに
ⅳパーソナリティが伝わるように
ⅴ学校のcriteriaを満たしていることが伝わるように

書く、ことが重要だと思っています。

Stanfordのエッセイに限らず、上記を実践しました。

例えば、出だしを面白くするように工夫しました。
会話から文章を始めたり、有名な演説や文句を引用したりしました。
(例:ethicalジレンマのエッセイで、「殺すつもりはなかったんだ」(会話)という意外な出だしから書き進めて、ethical ジレンマにつなげていく)

また、検察官の下で働いた経験を書くなど、できるだけ、ユニークな内容となるようにし(守秘義務には反しないようにしました)、貢献というcriteriaを満たすように努力しました。

さらに、自分が当時何を考えていて、何を悩んでいたのか、という点を中心に書くように気をつけました(パーソナリティを示す)。

2.Stanfordのアドミッションは、何を言っているか。

しかし、いくら本やブログを読んでも、「何があなたにとって一番重要ですか?」という問題に対して、どう取り組めば良いのかは書いていませんでした。(例えば、アダムマーカスさんのブログでは、「この問題が書けない人は他の学校のエッセイを先に書きなさい」などと書いてありますが、それ以上に有益な情報は発見できませんでした。)

これについて、StanfordのアドミッションはWeb上で、「このエッセイでは、あなたがどういう人か、また、あなたが人生を歩むにあたって指針となるものが何かをききたい。このような指針がない人は、人生のどこかで方角を見失ってしまう」というようなことを書いています。

はじめは、「リーダーを内面から駆り立てる(drive)するものが何かを聞きたいということか」と思ったのですが、どうもそうでもないようです。 これは、Stanford MBAのDeanが、昔、この問題について、「私にとっては、リーダーシップが最も重要だ」というテーマでエッセイを書いたそうだからです。


この続きは、また別の機会に書きたいと思います。

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